錦織圭が2025年に選んだ最新ラケット「ウルトラツアー98」を徹底解説

錦織圭選手が2025年シーズンから新たに使用しているWilson Ultra Tour 98 V5 。
これまで長年にわたり95インチのラケットを愛用してきた彼にとって、98インチへの切り替えは大きな決断でした。

Ultra Tour シリーズ含めて錦織選手の使用ラケットは伝統的に、

  • トップヘビー設計(バランス325mm前後)

  • ロングインチ仕様(27.25インチ)

  • フェイスサイズ95インチ

という特徴を持っています。


この伝統を引き継ぎながら、2025年モデルから フェイスサイズを95→98インチへ拡大。さらに日本限定の「98J」では 軽量化 を実現し、より幅広いプレーヤーにマッチする仕様となりました。

本記事では、

  • 錦織がウルトラツアー98を選んだ理由
  • 98 V5と98J V5の違い
  • どんな人に合うラケットなのか?

を徹底解説していきます。

なぜ錦織は95から98インチへ切り替えたのか?

錦織選手がジュニアの頃から長年愛用していた95インチから98インチへ移行した理由は以下が考えられます。

① スイートスポット拡大で安定性アップ

95インチはコントロール性に優れる一方で、スイートスポットが狭く、芯を外すとボールが失速しやすいデメリットがありました。
98インチ化により 許容範囲が広がり、安定して深いショットを打ちやすくなりました。

② 身体への負担軽減

長年ケガに悩まされてきた錦織選手にとって、95インチを正確に打ち続けるのは大きな負担と言えるでしょう。
98インチは多少の打点ブレでも返球できるため、身体にかかるストレスを減らし、長期的なプレーを可能にする選択となりました。

③ 現代テニスの高速化に対応

ラリーのテンポが速く、強打の応酬が主流となっている現代テニス。
98インチはリーチと安定感に優れ、高速ラリーでも打ち負けない仕様と言えます。

④ もともと「95インチでも98インチ相当」を目指していた

Ultra Tour 95CVには「クラッシュゾーン」という技術が搭載され、95インチながら98インチ相当のスイートスポットを持たせる工夫がされていました。
つまり錦織は以前から「95の操作性+98の安定感」を求めており、2025年にフェイスサイズを実際に98インチへ広げたのはある意味自然な進化といえます。

年齢の衰えもあり、98インチのラケットを使うことで、身体の負担が少なく、より安定感のあるテニスを目指したというわけですね。

Ultra Tour 98 V5 のスペックと特徴(錦織使用モデル)

Ultra Tour 98 V5スペックは下記のとおりです。

  • フェイスサイズ:98平方インチ

  • 重さ:308g(ストリングなし)

  • バランス:325mm(トップヘビー)

  • 全長:27.25インチ(ロングインチ仕様)

  • フレーム厚:22mm

  • ストリングパターン:18×19

薄ラケでありながらトップヘビー&ロングインチ設計。ストリングパターンは標準の16×19より縦糸が2本多い18×19で、飛びを抑えてコントロール性を重視と言えます。
今回98インチになったとはいえ、フレーム厚は22mmと薄ラケの部類なので、依然として上級者向けの本格派ラケットです

また、あまり見ることがないトップヘビーのラケットですが、トップヘビーのメリットとしては、遠心力を効かせられるので、ラケットの取り回しは悪くなりますが、スイングスピードが上がり打ち負けにくい、伸びのあるボールが打ちやすいです。

総じて攻撃を主体とするストローカー向けのラケットと言えます。

Ultra Tour 98J V5(日本限定モデル)

「ウルトラツアーは重すぎる…でも使ってみたい!」という一般プレーヤー向けに登場したのが Ultra Tour 98J V5 です。

スペックは下記の通り。

  • フェイスサイズ:98平方インチ

  • 重さ:290g(ストリングなし)

  • バランス:330mm

  • 全長:27.25インチ

  • フレーム厚:22.0mm

  • ストリングパターン:18×19

特徴はトップヘビー&ロングインチは継承しつつ、軽量化(290g) することで操作性が大幅に向上、中級者や女性でも安心して使える設計にになりました。

  扱いやすいスペックで「錦織仕様」を体感しやすい万人向けモデルが98Jと言えます。デザインのグロス仕様もウルトラツアー95と変わらず高級感があり下位モデルっぽくないかっこいいのもポイントが高いです。

Ultra Tour 98 V5 と 98J V5 の比較表

Ultra Tour 98 V5 と 98J V5のスペックを比較表でまとめると下記のとおりです。

モデル重さバランス全長特徴対象ユーザー
Ultra Tour 98 V5308g325mm27.25インチトップヘビー&ロングインチ+98インチ化中上級~上級ストローカー
Ultra Tour 98J V5290g330mm27.25インチ同設計を軽量化し扱いやすさUP初級~中級ストローカー・女性

Ultra Tour シリーズが合う人は?

Ultra Tour シリーズが向いている人、向いてない人をまとめると下記のとおりです。やはり錦織みたいにストロークでバチバチに攻めたい人には最適なラケットですが、トップヘビー・ロングインチなので使い手を選ぶラケットと言えます。

Ultra Tourが向いている人

  • ベースライン主体のストローカー

  • 相手の強打に打ち負けたくない人

  • フラット~ドライブ系の安定したショットを求める人

  • サーブでリーチとパワーを活かしたい人

Ultra Tourが向いていない人

  • ネットプレーやタッチ系を多用する人

  • 軽快にボレー主体で戦うダブルスプレーヤー

  • 短いスイングで楽に飛ばしたい人

まとめ:Ultra Tour シリーズで一般プレーヤーにおすすめは?

錦織圭選手が選んだ「Ultra Tour 98」の特徴としては、

  • 伝統のトップヘビー&ロングインチ設計を継承

  • 進化点は“95インチ→98インチ化”による安定性を強化

👉 本格派な競技者志向のストローカーには 98 V5
👉 一般プレーヤーや女性、中級者には より軽量な98J V5 がベスト。

特に98Jは「錦織モデルの設計思想をそのままに、誰でも扱いやすいように仕上げた一本」。
錦織選手のような攻撃的なストロークを打ちたいという一般プレーヤーにとっておすすめできるラケットとなっています。

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